○伊藤 豪君
次は、江別小学校のれんが校舎等についてです。 この問題については、江別小学校のいわゆる統合問題と、今後れんが校舎をどのようにするのかという二つの課題がありますが、統合問題は、江別小学校・江別第三小学校適正配置地域協議会で協議中であります。しかし、関係者が江別小学校を守る会を立ち上げましたので、近いうちに新たな動きがあるのではないかと推察いたします。江別小学校の統合問題はさておき、今回は、れんが校舎を巡る問題についてお伺いします。 1点目として、同協議会の席上で、江別市教育委員会の職員から、れんが校舎は危険だという発言が何度もあり、保護者の間に不安が広がっています。その危険というのは、どのようなものなのでしょうか。それほど危険であるのならば、とりあえず仮校舎を造るなど早急な対策が必要なのではないかと思いますが、お考えをお示しください。 2点目として、れんが建造物の耐震度合いや耐震化の方策については、建築関係団体などと協議中と聞いておりますが、その後どのようになっていますか。状況と見通しについてお示しください。 3点目として、れんが校舎である江別小学校は、江別市都市景観賞を受賞しましたが、この校舎の一部又は全体を保存する方法をどのように考えていますか。 4点目として、れんが建造物を保存したり、耐震強化をする業者に見積りを依頼するなど、積極的に保存する方向でそれらに掛かる費用を試算してみてはいかがでしょうか。お考えをお伺いします。また、以前も質問しましたが、江別小学校と江別第三小学校の地域の地耐力はどうなのでしょうか。その後、調査が行われたと思いますが、結果はどうだったのかお伺いします。 5点目として、三好市長にお伺いしますが、市長は、本年第2回定例会において清水議員から、市長が江別小学校の跡地にマンションを建設すると述べた旨の一般質問を受け、そのような事実はなく、江別小学校の周辺地域の発展のために、マンションを建設するなどして人口増を図ってはどうかという趣旨であると答弁されました。マンション化構想は、江別地区といたしまして、江別小学校の児童が増加することも考えられる大変うれしいものでありますが、その構想は、今後どのような計画で展開されるのでしょうか。市長の率直なお考えをお伺いします。
○教育部長(斎木雅信君)
私から江別小学校のれんが校舎に関連して、四点ご答弁申し上げます。 まず、1点目のれんが校舎の対策について、現時点で、れんが校舎の耐震性を評価する手法や補強方法について法的に定まっていないことから、現在、社団法人北海道建築技術協会に検討をお願いし、耐震診断方法等の確立に向けた研究を進めていただいているところでありますが、現行の建築基準法に沿った整備のためには、改築による更新が必要との指導を北海道からいただいております。れんが校舎への対策につきましては、平成21年4月に策定いたしました江別市学校適正配置基本計画に基づき、現在、江別小学校・江別第三小学校適正配置地域協議会に、統合や改築について協議をお願いしていることから、その検討結果を待って適切に対応してまいりたいと考えております。 2点目の耐震化に係る関係機関との協議と今後の見通しについてでありますが、社団法人北海道建築技術協会におきましては、4月に、煉瓦建築物耐震診断研究委員会の設立準備委員会を開催し、6月に第1回を開催し発足したところです。当委員会は、2か月に1回のペースでこれまでに3回開催され、今年度内に計5回の開催を予定しており、耐震診断方法の確立に向けて着実に取り組んでいる状況と伺っているところであり、この間、市では、引き続き研究に必要な各種関係資料の提供を行ってきたところであります。また、来年度には、次の段階として、れんが造校舎のモデル的な耐震補強工法の確立に向けた研究を目指すと伺っており、早い時期にこれらの手法等が確立されることを期待しているところであります。 続きまして、3点目の江別市都市景観賞を受賞した江別小学校れんが校舎の保存について及び4点目のれんが校舎保存に係る見積りなどの対応及び地域の地耐力調査についてでありますが、れんが造の建築物につきましては、江別市を象徴する景観要素の一つとして、恵まれた自然環境や農村の原風景と共存しながら生かしていくことが重要であります。その中にあって、れんが校舎が市民の皆様の推薦により江別市都市景観賞を受賞いたしましたことは、皆様が江別市らしい景観の一つとして認識されたものと考えております。しかしながら、現在の江別小学校の校舎を含めたれんが造建築物につきましては、今後の利活用の目的と方向性を定めることが前提であり、それらを踏まえた上で、施設の安全性の確保や維持管理のためのコストなどの大きな課題を整理することが必要であります。これらの課題を総合的に検討し、将来の方向性を見いだしてまいりたいと考えております。 また、江別小学校及び江別第三小学校の地域の地耐力調査についてでありますが、従前も学校建設の場所が決定した際には、必ず地盤調査を実施しておりますことから、江別小学校・江別第三小学校適正配置地域協議会での結果が統合・改築と決まった時点で、対応してまいりたいと考えております。 私からは以上でございます。
○伊藤 豪君
1点目に伺ったのは、れんが校舎が危険なのか危険ではないのかということです。江別小学校・江別第三小学校適正配置地域協議会で、江別市教育委員会の職員が危険だと発言したと言われておりますが、本当に危険なのでしょうか。そのような危険な校舎に子供を通わせることはできないという意見もあります。基準が変わり、これまで安全だったものが危険になったということなのでしょうか。ここ数日の間に地震がありましたので、校舎にひびが入ったのではないかと心配しておりましたが、そのような心配はなく、大丈夫だというご答弁をいただけないものかと思います。 また、社団法人北海道建築技術協会で研究を進めているとのことでしたが、来年度も研究を続けるということのようです。結論が出るのがいつになるのかは分かりませんが、危険と言いながら、児童はそのまま通うことになるのでしょうか。その辺について、保護者が安心できるような答弁ができないものかと思いますが、いかがでしょうか。 れんが校舎の今後の活用についても研究していくということで、道筋ができればいいのですが、活用方法がない場合は、壊すことになるのでしょうか。このことについて答弁は要りませんが、先ほどの答弁に疑問を持ったということだけ覚えていただければと思います。 最後に、市長に対して、江別地区の高層マンション化計画等はどうなるのかと伺ったのですが、話を聞いていると、本年の第2回定例会での清水議員の一般質問に対する答弁とほぼ同じなのではないかと感じました。先ほどの答弁では、地元で議論をしてまとめてほしいということでした。それも、確かに一つの方法ですが、できれば市長自らが市民の中に入り、ひざを交えながら江別地区の人たちはどのようなことを考えているのかということをもう少し肌で感じることができるような方策を取れないものでしょうか。私は、江別地区の方はそれほど大それたことを考えてはいないと思います。ただ、一つ申し上げたいのは、小川前市長時代は、自治会との懇談会で、自治会長だけではなく市民の皆様に来ていただき発言をしてくださいという姿勢でした。中には、個人的な問題を30分近く話す方もいて困ったこともありました。三好市長になってからは、市長の本意かどうかは分かりませんが、自治会長だけ来てくださいという姿勢になっています。私は、自治会の役員を長く務めさせていただきましたが、以前は懇談会にも出席し、発言はしないまでも、皆様の意見を聴いてまいりました。三好市長になってからは、懇談会にも出席できなくなりました。私は、もう少し地域住民の中に自ら入り、その方たちが何を考えているのかを肌で感じることができるような体制を取っていただければと思います。これは、要望とさせていただきますので、特に答弁は要りません。 再質問と要望を何点か述べましたので、必要な答弁をお願いしたいと思います。
○教育部長(斎木雅信君)
伊藤議員の再質問にご答弁申し上げます。 江別小学校のれんが校舎が安全なのかどうかという質問ですが、先ほどもご答弁申し上げましたとおり、れんが校舎につきましては、従前より大規模改修など必要な工事を行い、適切な維持管理に努めているところでございます。れんが校舎の耐震性につきましては、診断方法や補強方法が法的に定まっていない現状でございますことから、現時点において、安全性や危険性について明確にお答えできない状況でございます。しかしながら、現行の建築基準法に適合した建築物とするためには、改築によるべきという指導を北海道からいただいております。 以上でございます。
○伊藤 豪君
まずは、江別小学校のれんが校舎についてですが、改築が最善の方法だという指導を北海道から受けているとのことです。そうであるならば、早い段階で改築に係る見積りを取るべきなのではないでしょうか。北海道からそのような指導があるのであれば、業者に依頼をしてでも改築費用の見積りを早急に取り、保護者の不安を取り除くべきではないかと思いますが、この点についていかがお考えでしょうか。 ○教育部長(斎木雅信君)
改築の見積りを早期に取るべきではということですが、先ほどもご答弁申し上げましたように、江別小学校・江別第三小学校適正配置地域協議会に統合・改築について協議をお願いしているところでございますので、その検討結果を待って適切に対応してまいりたいと考えております。 以上でございます。
○副議長(尾田善靖君)
この際、当職から申し上げます。 伊藤議員の質問内容は、現在、江別小学校のれんが校舎が危険なのかどうかというところに重点が置かれております。危険なところへ子供を通わせることができないという意見は当然ですから、明確に答えることができるのであれば再度答弁願います。
○教育部長(斎木雅信君)
先ほどもご答弁申し上げましたが、安全なのか、危険なのかということについては、現時点で明確にご答弁できない状況でございます。
※平成22年第4回江別市議会定例会会議録(第4号) 5/5ページ より
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