2010年9月7日火曜日

平成22年第2回江別市議会定例会会議録

6月に開催された平成22年第2回江別市議会定例会の会議録が、江別市議会のホームページに掲載されました。「平成22年第2回江別市議会定例会会議録(第4号) 5/5ページ」に、江別小学校と江別第三小学校の統合問題と地域協議会について清水直幸議員が行った一般質問が記載されています。要約すると真意が損なわれる可能性がありますので、少々長文になりますが以下に原文のまま抜粋いたしました。詳しくは最下のリンクから全文を御覧ください。

○清水直幸君
現在、江別市学校適正配置基本計画を基に、江別小学校と江別第三小学校の統合に係る地域協議会が設置され協議が進められております。条丁目地区、緑町地区、一番町・弥生町地区を中心に、各地区の代表にご参集いただき、今後の指針について協議していただこうということであります。地域協議会の発足前から情報が錯そうし、井戸端会議的な場では、それぞれの地域の立場から、口論じみた話合いがあったようにお聞きしております。江別地区は、もともと江別発祥の地であり、母町と呼ばれ、戦前から昭和50年代後半までは、まちに買物に行くと言えば、江別の条丁目地区を表すものでした。郷土愛が極めて強く、関心も高いなど地元を大切にする土地柄は、市内随一ではないかと感じるところです。江別市の顔が野幌地区であるならば、江別地区は江別市のハート、魂だと語った方もいるほどです。江別市における小中学校の統廃合問題は、ハードとしての学校単独の問題ではなく、まちづくり全体の将来に関する事柄です。地域の方々とお話をすると、将来全体を包括する課題が次々に出てきます。少子化とともに住民の高齢化という大きな問題、景気低迷による商業・飲食店の問題、住宅環境と家族構成に起因する問題、災害時の避難施設や防犯の抑止力の問題、小学校統合後の跡地・校舎の後利用問題、歴史的建造物の問題、生活全般にわたる様々な課題などがわき水のように出てまいります。これらの問題には、教育部の所管を越え、建設部、経済部、健康福祉部、生活環境部、消防本部などが所管する課題が凝縮されています。近い将来の少子高齢化が進んだ地域社会の在り方や地域の状態を予測しながら議論を深めなければなりませんから、学校の統合に関する地域協議会での協議の進展と同時に、江別地区のまちづくり全体に係る将来計画も描かれなければならないと考えますがいかがでしょうか。江別市教育委員会では、江別市学校適正配置基本計画の中で、まちづくりに位置付けた学校建設として、教育行政は、今後のまちづくりにおいて、第5次江別市総合計画後期基本計画はもちろん、土地利用、交通体系、人口推移、災害対策など都市計画の側面、さらには市の経済政策や福祉政策など、市政全般と密接な関連があるとしています。そのため、これからの学校適正配置においては、中長期的な観点からまちづくりを見通す中で、地域にとってふさわしい学校の姿や配置を検討していくことが必要としております。第5次江別市総合計画後期基本計画の施策の中の市街地整備の充実では、その目的を機能的で魅力的な市街地や町並みを形成し、市民が暮らしやすいまちづくりを目指しますとしていますが、学校を改築する場合にも、こういった視点を取り入れていかなければなりません。そのため、単なる学校教育施設としての機能だけではなく、複合的な機能を併せ持った学校づくりを構想し、児童生徒が減少してもその地域の中心的、シンボル的な役割を果たし、将来にわたる都市形成の中で、望ましい地域コミュニティづくりに寄与できることを目指しますと記載されています。また、この素案に対する市民意見を平成21年2月1日から同3月3日まで募集したところ、募集期間の31日間で、32人の個人と1団体から郵送、ファクス、電子メールにより計81件の意見が寄せられ、それに対する江別市教育委員会の考え方と併せて公表されております。江別市学校適正配置基本計画(素案)に対する市民意見募集の結果と江別市教育委員会の考え方の意見提出者5の江別地区にお住まいの30歳代女性からは、空いた学校は、民間委託などにより、病児保育施設、託児所、老人保健施設として雇用の促進も考えてほしいという要望がありました。それに対する江別市教育委員会の考え方は、施設の利用や地域経済の活性化などについて、協議会の中で協議を進めてまいりたいと考えていますと答えており、江別市教育委員会のホームページ上でも公表されております。もちろん、施設の利用や地域経済の活性化については、江別市教育委員会単独で提案できるはずがありませんし、現在の地域協議会においても、メンバーの皆さんがそこまで想定して地域協議会に参加されているのかは不明です。そのためには、部局の横断的な民意を総括できる諮問機関若しくは現協議会自体のフォローアップが早急に必要なのではないかと考えますがお答えいただきたいと思います。市のホームページにある市長のページには、市長の言葉として、私は、これからの江別を支える子供たちが夢と希望の持てる地域づくりを進めます。お年寄りの方々に住んで良かった、そして、子供たちには住み続けたいと思ってもらえるオンリーワンのまちづくりを市民の皆さんと一緒に取り組み、次代に引き継ぐことが私に課せられた使命と考えていますと掲載されています。私も同様に考えるところであります。まちづくりを市民の皆さんと一緒に進め、次代に引き継ぐためにも、市民意識と行政諸活動のシンクロ化は必要不可欠になっておりますので、前向きなご答弁をお願いします。
○市長(三好 昇君)
まず、江別小学校と江別第三小学校の統合につきましては、既に、先月、地域協議会を設置し、協議を開始しているところでありますことから、早い段階で、学校の在り方等について結論が出ることを期待しております。そこで、江別地区のまちづくりにつきましては、市として、これまで水道庁舎や中央公民館・コミュニティセンターの設置、シンボルロードの整備のほか、ハローワークの誘致、旧岡田倉庫の保存活用、さらには活性化拠点施設として、えべつみらいビルの福祉棟と商業・業務棟の二つのビル設置に対する支援などを行ってきたところであります。これらの施策については、地域の重要課題として地域の皆様の声を伺いながら進めてきたものでありますが、これまで議会でも申し上げたように、十分な地域経済の活性化に結び付いていないのではないかとのご意見があることについては、大変残念なことと思っております。ご質問では、江別地区のまちづくりの将来計画や検討するための組織の必要性についてご提言をいただいておりますが、私といたしましては、これまで江別地区で展開してきた施策について、地域の皆様がどのように評価し、今後それらの成果が地域のまちづくりにどのように生かされようとしているのか。また、その中で自分たちは何をし、行政に対して新たに何を期待するのか、まずは地元でしっかりと議論していただくことが最重要課題であろうと考えております。市といたしましては、今後とも、そうした地域の方々のご意見を十分お聴きしながら対応してまいりたいと考えています。
○清水直幸君
江別小学校と江別第三小学校の統合については、地域協議会の関係者から、市長が江別小学校の跡地にマンションを建設する考えを披露されたと複数回耳にいたしました。そのたびに私は否定してまいりましたが、根も葉もない話だとは考え難いのであります。地域協議会のメンバーの中には、市長の考えが既に決まっているのであれば、忙しい中、無理して協議する必要がないのではないかという声もあります。先日、平成11年に制定された国旗及び国歌に関する法律に反対した菅総理大臣が当時の発言趣旨について、日の丸は大好きだし君が代も嫌いではないが、もっと元気のいい歌でもいいのではないのかという意見もあったと述べていたように、過去の表現の良しあしを問うものではありませんが、改めて地域協議会の位置付け及び役割を明確に市長からご説明いただきたいと思います。2008年5月12日に、中国の四川省をマグニチュード7.8の地震が襲いました。私が報道で真っ先に目にしたのは、崩れ落ちたれんが校舎から傷だらけになりながらはい出てきた泥まみれの子供たちの様子でした。その時点では、まだ多くの子供が生き埋めになっており、その後、多くの命が失われたのであります。このようなことを繰り返してはならず、江別市の子供たちをこのような悲惨な目に遭わすわけにはいかないという思いが江別小学校と江別第三小学校の統合に対する私のスタンスであります。だからこそ、私は、子供たちを一刻も早く安全が保障された校舎で学ばせてやりたいと思っています。これまでの江別地区におけるまちづくりについては、市長が答弁されたように、大変な熱意を持って岡元市長や小川前市長が取り組まれ、江別駅前の旧国鉄清算事業団用地の活用についてはもちろん三好市長も熱意を持って手腕を振るわれてきました。そのことは、私もよく理解するところであります。そうであるからこそ、学校統合についての協議を機に、より総合的なまちの将来の在り方を模索しようではないかと考えているわけでございます。市長がおっしゃるように、私も、地域の皆さんが自ら何をし、行政に対して新たに何を期待するのかということをしっかり議論していただくことが必要だと考えます。しかし、現在ある地域協議会は、そうした議論をする場としてふさわしいのでしょうか。地域協議会のメンバーの皆さんは、学校の統合に関して協議する場という自覚を強くお持ちだと思いますし、江別の文化や歴史に造けいが深い方々が多く含まれていると思います。ただ、私は、地域経済の活性化に向けた議論をするのにはふさわしい場ではないのではないかと思っております。また、非営利団体である二つの宗教法人の代表が加わっていることについても指摘せざるを得ませんが、この点について、どのようにお考えか再度質問をさせていただきます。水道管の老朽化対策については、全国水準のかなり上を進んでいると認識いたしましたので、さらなるご努力と願わくば市内の経済状況の把握に努められ、市内関係業者の手に余らぬよう事業を執行していただきたく要望するものであります。
○市長(三好 昇君)
江別市学校適正配置基本計画における対応ということですが、江別小学校と江別第三小学校を統合し、校舎を改築することにつきましては、現在、どこの地域に統合するのか地域協議会で検討しておりますので、結果を待って対応するのが本筋だと考えております。地域協議会におきましては、様々な視点から十分に協議をしていただけるものと考えておりますので、先ほど申し上げましたとおり、早期に結論が出ることを期待しているところであります。このたびの学校適正配置におきましては、校舎の老朽化の問題などから耐震改修をする必要があります。今、議員からお話がありました耐震化の問題は、非常に大きな問題であると考えており、早く安全な環境で子供たちが学べるようにすることが必要ですので、そういう意味からも、早急に結論を出していただきたいと思っております。併せて、教育的な視点から、理想的な学校とはどのような学校なのか、あるいは、中長期的な面から、どのような形で子供たちが学ぶ環境を整備するのがベストなのかという点も含めて検討していただきたいと考えているところです。また、地域の活性化について協議をする場ということですが、学校の統合問題を検討することと、経済的な側面などから地域全体の活性化を協議することは、若干違う部分もございますことから、地域経済を活性化するためには、どのような形で協議するのが地域の方々にとって良いのか今一度検討していただきたいと思っておりますので、その思いの下に、市としてどのような形で支援、協力ができるのか、一緒に協議、検討してまいりたいと考えております。
○清水直幸君
市長が江別小学校の跡地にマンションを建設すると発言したように聞いていると申しましたが、その部分について、市長から答弁がなかったように思います。
○市長(三好 昇君)
これまでも様々な機会をとらえ、例えば、大麻地区にはこのような形が望ましい、野幌地区についてはこのような形が地域の町なか活性化につながる、江別地区では人口の減少により、以前に比べ地域に人が住んでいないということが一番の課題であるというように、地区ごとの状況等についてお話をさせていただいております。いずれにいたしましても、江別小学校の跡地にマンションを建設すると言った覚えはございません。これはどの地域も同じだと思いますが、学校が移転して土地が空いた場合、地域の活性化のためには、町なか居住を積極的に進めなければ商店街も活性化されません。また、先ほどの質問にありました水道や道路整備の問題についても、今後老朽化した施設等を改修するためには、多額の経費が掛かるためどうすべきかという視点に立ってまちづくりを進めるべきだという話を様々な場面で申し上げてまいりました。このことは、先ほど経済部長がお答えいたしました地域経済の活性化や域内消費の拡大と併せてお話をさせていただきましたので、そういう中で誤解が生じたのかもしれません。
○清水直幸君
江別小学校の跡地にマンションを建設するという発言が真実ではないことがはっきりしましたので、私もふに落ちた感じでございます。市長はご存じないと思いますが、10年ほど前の議会で、江別地区は、水道庁舎、コミュニティセンター、シンボルロード、ハローワークの誘致や消防署江別出張所の移設などにお金を掛けたにもかかわらず、効果が見られなかったので、江別駅前の旧国鉄清算事業団用地の再開発を計画しても無意味であるから計画を撤回すべきだと発言した議員がおりました。花の種を植えて一生懸命世話をしても花が咲かないものもあれば、ほうっておいても花が咲き実を結ぶものがあります。行政が施策として精一杯水や肥料を与えたのに、花が咲かないと言われるのは残念だというお気持ちもお察し申し上げますが、市内全域はもちろん江別地区にも、今年の気候のようにもう少し太陽の光が必要であります。三好市長、もう一息です。あと四、五年頑張りましょう。

※平成22年第2回江別市議会定例会会議録(第4号) 5/5ページ より
http://www.city.ebetsu.hokkaido.jp/gikai/kaigiroku/source/2010t2/4/5.html

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